【手術の部位】 ひざ
1.半月板の役割
半月板とは、膝関節の中で大腿骨と脛骨の間にあるクッションです。軟骨の摩耗を防いだり、膝関節を安定化させる役割をしています。
2.半月板損傷とは?
常にクッションとして機能している半月板には、強い剪断力が働いています。半月板の損傷は、①一度の強い剪断力で断裂する急性期の場合と、②繰り返しの剪断力により少しずつ傷ついていく場合(変性断裂)に分けることができます。
①急性期の場合は、ほぼ全ての症例で半月板を縫合することができます。半月板を損傷前の状態に復元することでクッションをしての機能が維持され、関節軟骨を守ることができます。
②変性断裂の場合には、半月板の実質部が変性しているため、全ての症例に縫合術ができるわけではありません。痛みの原因となっている損傷部位を部分的に切除することが有効な場合もあります。関節鏡による観察を行った後に、縫合と部分切除のどちらが有効なのか、あるいは併用するのかの判断をした後に治療を進めます。
3.手術方法
(1)当院の麻酔専門医による全身麻酔下に行われます。
(2)5mm程度の小皮切を膝関節前面に2箇所作成します。
(3)半月板縫合するための特殊な器械を用いて縫合術を行います。糸のかけ方は、断裂形態によって異なります。縫合することでのメリットがないと判断した場合には、損傷部のみ部分切除術を行います。
4.手術後の予定
手術の翌日より膝関節を動かすリハビリを始めます。歩行訓練の開始は、縫合した場所や方法により異なります。部分切除術のみを行った場合には、手術翌日から歩行訓練を開始します。入院期間は1~3週間程度です。
手術データ
手術時間: | 30〜60分 |
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入院期間: | 1〜3週間 |
リハビリ期間: | 縫合した場所や方法により異なる |