少し前になりますが、1月4、5日にアルペンスキーのFISぬかびら源泉郷GS大会を観
(参?)戦してきました。この大会は16歳以上の選手を対象とした大会で、今回
は術後の患者さんのサポートと、今年から公認大会で変更となった板の規格での選
手の滑りを確認してきました。
1990年代になりカービングスキーが出現し、選手の板もこの十数年はカービングス
キーになっています。その反面カービングスキーの特徴によって、板が回りすぎた
り、グリップが強く出すぎたりすることで、従来の板では起こりにくかった受傷パ
ターンでの怪我(特に膝前十字靱帯損傷)がワールドカップでも増えているとの報
告があり、今年度から板のカービングをより抑える方向に規制が入りました。
しかし今回の大会を見ると、同じコースを使った以前のレースとタイムも変わりな
く、滑走スピードは変化がないことがわかりました。また選手の滑りでも、板の規
格変更による違いは少なく、特にトップ選手の滑りや、板の動きは従来の板との大
きな違いは見られず、恐らくワールドカップでも靭帯損傷の発生率は変わらないと思
います。
ただ今回のレースではこの板を使いこなせていない層(自分も含め・・・)では、タ
イムがだいぶ落ちており、このレベルの層に限っては滑走スピードが下がり、怪我の
発生率が若干下がるかもしれません・・・。
西岡第一病院 小山健司
2014年1月17日