にしいちブログ

リサーチ型企業研修

8月9日、市立札幌開成中等教育学校4年生(高校1年生相当)の男子生徒4名が、リサーチ型企業研修(いわゆる職業体験)のため当院を訪れました。当院ではこれまで近隣の中学生や高校生の職業体験を毎年受け入れてまいりました。

 

今回の研修では事前に生徒さんから質問を寄せてもらいましたが、医療に関する具体的な質問を多く頂きました(図参照; クリックで拡大します)。4名とも医療関係や心理学に興味を持っておられ、どれも将来の進路に向けて気合いのある質問ばかりでこちらもしっかり準備させていただきました。

 

まず事務部門、診療部(放射線部によるレントゲン&MRI)による日常業務の説明、引き続いて管理栄養士から病院食およびお楽しみ献立の紹介、栄養課スタッフの役割分担についての話をいたしました。

 

続いて医師からは生徒さんからの事前の質問に答えながら、『DRになるまでのbeforeそしてafter』『院外スポーツサポート活動』『仕事、特に日常診療で心がけていること』などスライドを交えて40分ほど熱くお話しさせていただきました。引き続いて、模型を使って『皮膚縫合』を体験していただきました。皆さんしっかりとお話しを聞いてくれ、また皮膚縫合にも真剣かつ楽しく取り組んでいました(図参照)。

   

続いて、リハビリ室で理学療法士から競技復帰に向けてのアスレティックリハビリテーション(アスリハ)のさわりを体験してもらいました。将来、理学療法士を目指している生徒さんもいて、終始なごやかに取り組んでいました(図参照)。

 

そして薬剤師からは、『患者さんが服用している薬についての情報をリハビリ担当者へ伝えることで、患者さんの転倒事故などを未然に防いでいること』や『患者さんの薬剤情報を医師に報告することで治療のサポートをしていること』など、薬を通して関係者とコミュニケーションを図りながらチーム医療の一端を担っているというお話しがありました。

 

昼食をはさんで午後からは看護部が担当し、生徒さんに患者体験をしてもらいました。膝の靱帯断裂の靱帯再建手術後に使用する装具をつけて松葉杖で歩いた感想を聞くと、『松葉杖は割とすぐに使えるようになりましたが、装具をつけて膝をまっすぐにされるとベッドへの移動がこんなに大変だったとは思いませんでした!』と、経験しなければわからない感想を頂きました(図参照)。また血圧測定の体験では、聴診器でドックンドックンという自分の脈拍音(コロトコフ音)を聞き、『生きている実感』を体験したようです(図参照)。1日がかりの体験でしたが、あっという間の1日でした。

  

 

 

生徒さんたちの職業体験を通じて、私自身も将来の進路について悩み、考えていた頃を思い出しながら、あらためて『働くということ』について考えることができました。この場を借りて関係者の方々に感謝申し上げます。    

 

 

2018年8月22日 | 投稿者:副院長 小畠 昌規



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